人材紹介会社の役割
正しい人材紹介会社の選び方
現在、日本には2万社を超える人材紹介会社があります。非常に多くの人材紹介会社がありますので、どの会社を選んで良いか分からないという求職者の方も多いかと思います。
人材紹介会社の認可申請の際には全職種・全国の求人を扱うのか、特定の職種・特定のエリアのみの求人を扱うのかを選ぶことができます。そのため人材紹介会社の中には特定の職種や特定のエリア以外は扱わない会社もあるということは知っておいて下さい。
これとは別に人材紹介会社には取り扱い業界・業種・職種などに得意分野というものもあります。この得意分野というのは、特定の業界の人事とのつながりが多く、その業界への紹介実績が多い人材紹介会社です。
この得意分野はその人材紹介会社のホームページなどに告知している会社もあれば、告知していない会社もあります。もし告知していない企業であれば、登録の際にどのような職種での紹介実績が多いのかをその会社に聞いてみれば分かります。
ちなみに弊社は医療福祉分野の紹介実績が多い人材紹介会社です。その理由は代表の私が20年近く全国展開している大手専門学校に勤務していましたが、その間主に医療福祉系分野の専門学校の就職責任者をしていたため、全国の病院や福祉施設の人事担当の方と人脈があるためです。
次に人材紹介会社を選ぶ上で知っておいて欲しいことは、どのような方が転職相談の担当をしているかということです。
この転職相談をする方のことを人材紹介業界ではキャリアアドバイザー(CA)と言います。
このCAは大手の人材紹介会社の多くは20代から30代前半の若手が担当しています。社会人経験が3年~5年で転職経験もあまり無い方が担当していることが多いようです。
このようなCAの方は短期の研修を受けてマニュアルを基に転職相談をしていますが、とにかく人材紹介の成約を毎月何人以上決めるようにという目標があります。
そのため転職者の人生を考えるというよりも自分のノルマを達成することが優先されます。
当然、このようなCAの方には国家資格キャリアコンサルタントや国家資格キャリアコンサルティング技能士などの有資格者はほとんど居ません。
私が転職相談を受けていると過去に人材紹介会社にひどい目にあったため、人材紹介会社に不信感を頂いている求職者の方が多いという印象を持っています。
もともと人材紹介会社とはハローワークの補完的機関であり、ハローワークでは手が回らない部分を補うという役割を持っています。
そこで人材紹介会社に登録される際は下記の3点を確認してみて下さい。
1.転職相談をしているCAさんはどのような方ですか?・・・国家資格キャリアコンサルタントや国家資格キャリアコンサルティング技能士の資格を持った有資格の専門スタッフが転職相談をしているかどうか
※弊社は国家資格キャリアコンサルタントと国家資格キャリアコンサルティング技能士のダブル国家資格を持つCAが担当します。
2.そのような業界・職種が得意か?・・・紹介実績はどのような業界・職種が多いのかを聞けば分かります。また求人はどのような業界・職種が多いかも聞いた方が良いでしょう。
3.人材紹介事業を何年やっているか?・・・人材紹介の事業の認可は最初に認可を受けてから3年で更新しなければなりませんが、その更新ができず廃業する企業もあります。3年目の更新ができれば、その後は5年ごとの更新となりますので、長く続ける企業が多いかと思います。
補足:国家資格キャリアコンサルタントと国家資格キャリアコンサルティング技能士の違い・・・キャリアコンサルタントの国家資格には2種類あります。国家資格キャリアコンサルタントは合格率50%~60%で比較的簡単に取得できる国家資格です。受検者の多くは初めて国家試験を受けるキャリアコンサルタント初心者が多いかと思います。試験は年4回実施されていて合格者は5万人以上居ます。
一方、国家資格キャリアコンサルティング技能士は2級と1級に分かれていて、2級は熟練クラスキャリコンサルタント、1級は指導者クラスキャリコンサルタントとされています。
2級は国家資格キャリアコンサルタントの有資格者が受検する方が多い資格で、その合格率は15%前後と難しい国家試験です。合格者数はまだ1万人に達していません。
また、1級は合格率5%程度と難関資格となっており、合格者は300人くらいしか居ないかと思います。